コモディティ化とは?【意外と知らない意味とビジネスに及ぼす影響】

コモディティ化 ビジネスマナー

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皆さん「コモディティ化」の意味を知っていますか?

もしくは何となく聞いたことはあるけど、意味まではわからないという方のほうが多いのではないでしょうか。

聞きなれない言葉ではありますが、身近なところで「コモディティ化」は起きているんです。

今回はそんな「コモディティ化」の意味と、ビジネスや私たちの普段の生活にどのような影響を及ぼしているのかを解説します。

「コモディティ化」とは

コモディティ化意味「コモディティ化」とは多くの類似商品・サービスが販売されることで商品間の差異がなくなり、市場価値が落ち、一般化、日用品化することです。

つまり、異なる企業が提供している商品・サービスがどれも変わらないように見えてしまうことです。

またそのような一般化した商品のことを「コモディティ」といいます。

「コモディティ化」している商品とは

「コモディティ化」している商品とは、日用品や必需品といった差別化が難しく、どのメーカーのものでもいいと思えてしまうようなものということが特徴として挙げられます。

例えば…

  • 小麦・お米・野菜・卵・牛乳など食料品類
  • トイレットペーパー・シャンプー・コスメなど消耗品類
  • 家具・家電
  • ガソリン・灯油

「コモディティ化」が与える企業と消費者への影響

「コモディティ化」が与える企業と消費者への影響実際に「コモディティ化」にはどのような影響があるのでしょうか。

「コモディティ化」は企業と消費者に与える影響が異なるのが特徴です。

企業は価格競争に陥る

「コモディティ化」とは、商品が一般化し、市場価値が落ちることと、冒頭で説明しました。

市場価値が落ちることで、企業側は価格を下げることででしか差別化を図れなくなってしまいます。

また多くの消費者が商品・サービスに大きな違いがないなら、価格が安いものを購入する傾向にあります。

その結果、商品を売るためには、どの企業も他社よりも低い価格設定をしなくてはいけなくなり、価格競争が激化してしまいます。それにより、企業側の利益率も低下します。

消費者にとってはプラスに働く

しかし、消費者の立場からすれば好ましいことが多いです。

商品供給量が増えれば、日本全国に商品が流通するため、どの地域でも商品が手に入りやすくなります。また同等の性質の商品にも関わらず、低価格で購入できることは消費者にとってはメリットになります。

人材・労働力にも影響を及ぼす

コモディティ化人材とは「コモディティ化」がもたらす影響は、今後求められる人材・労働力にも影響があることを知っていますか?

他の人と同じ能力で同じ働き方、同じ成果をだしているコモディティ化している人材であれば、企業側も給料(コスト)に安い方を選ばざれるを得ません。

その結果、コモディティ化した人材は安く買い叩かれ、貧困者が増加してしまう現状に陥ります。

では、どうしたらそのような状況から抜けだせるのでしょうか。それはコモディティ化」されにくい人材になることです。

他の人とは違った独自の経験や知識、個性を身につけることが重要です。

そして言われことだけをただやるのはではなく、自分で考え、行動、発信していくことが「コモディティ化」から脱することができます。

しかし、他の人と違った知識や経験をつけるのには必ず時間を要します。

最近では、特別な資格やスキルを取得したとしても、AIなどの発達により簡単にシステム化され、普遍化されてしまうのも現実です。

そしてそれはこれかも進んでいくでしょう。

人材の「コモディティ化」から抜け出すためには、技術やスキル面だけでなく、他の人とは違った物事に対する姿勢や、ファッションでも差別化を図ることは可能です。つまり、自分の価値を表現できる”武器”をみつけることが最も重要になります。

「コモディティ化」が起きる要因とは

コモディティ化が起きる要因

では、一体なぜ「コモディティ化」は起きているのでしょうか?

その要因はいくつか考えられます。

情報の入手と流通が容易になった

情報化社会の現代では、各社独自の戦略や技術に関する情報が、インターネットを介して簡単に手に入る時代になりました。

その情報を元に、他社のビジネスモデルや技術を模倣することが容易になり、その流通スピードも年々早くなっています。

ゆえに各社がいくら差別化を図った商品を開発し、売ったとしても、他社がその技術を模倣し、また同じような商品が売り出され一般化していくというスパイラルに陥ります。

供給過多

様々な企業が市場に参入することで購入者よりも供給者の方が多くなり供給過多になってしまいます。

市場に出回る製品サービスが増加することで、消費者も製品がありすぎて、「何を買ったらいいかわからないからとりあえず安いものを買おう。」という心理が働きます。

これによって企業は少しでも売上を確保しようと他社より安い値段で商品を売ろうとします。

技術水準の高度化

現在ではそれぞれの技術会社の水準が高まり、ほとんどの会社が同等の商品やサービスを作ることができるまで成長しました。

また情報の入手と流通が容易になったと同時に、それを模倣する技術も高くなりました。

それにより各社が均質化した商品・サービスを提供することが可能になり、技術面での差別化も難しくなっています。

海外からの低価格商品の流入

技術化が進むとともに、海外からの低価格商品の流入も増えました。

これにより国内メーカーは類似品が多くなくても、海外製品の価格に合わせなければならず低価格化が進みます。

ビジネスシーンで使うコモディティ化とは

ビジネスシーンで「コモディティ化」は主にマーケティング用語で使用されることが多いです。

例文を見ながら正しい「コモディティ化」の意味を理解しましょう。

【例1】

ビジネスシーンン 例 男
うちが発売した化粧品もコモディティ化が進んでいるから、何か新しい差別化を図る施策を錬ろう。

化粧品も画期的な効能やデザインで発売しても、すぐに「コモディティ化」してしまう商品の1つです。

このようなコモディティ商品はマーケティングをそれぞれどのように打ち出していくかが鍵となります。

【例2】

ビジネスシーンン 例 男

高級品や専門品をコモディティ型のビジネスモデルに転換することは難しい。市場調査をしっかりするべきだ。

「コモディティ化」は、日用品のように商品を大量に仕入れて安い価格で売るビジネスモデルです。

専門的な業界の人しか買わない商品や、ニーズの規模が小さい商品は非コモディティ商品と呼びます。

例えばフィットネスジムや、エステ、整体は、ほとんどの人が行くわけではありませんが、行く人は定期的に通います。

このような専門的な市場で経営が成り立っているもののことを指します。

コモディティ化を防ぐためには

コモディティ化を防ぐ「コモディティ化」の対義語は「差別化」です。

他とは一線を画す特徴や強みを持つことが、「コモディティ化」を脱却する一番の方法です。

しかし、単に新しい機能を増やしたり、デザイン変更するといったような技術面での差別化を図るだけでは消費者には魅力が伝わりません。

その商品にどれだけの付加価値を付けてあげられるかが鍵となります。

経験価値をつける

経験価値とは、顧客が 企業やブランドと接した際に、肌で感じた体験や、感動したりすることによって生まれるものです。

機能や品質が成熟しているコモディティでは、そこに人々の経験や感動をカタチにして与えることで、商品に付加価値をつけ、差別化を図ることができます。

ニーズを見つける

コモディティ商品は全ての顧客層が対象です。その全ての顧客層の中で、どこにでもある商品を競争がないニーズを見つけることが重要です。

コモディティになっているものを、満たされていない層に向けることで、付加価値が生まれます。

こうした消費者目線を忘れず、人的なつながりを絶やさないことが差異化につながります。

商品のスペックを変えていくのではなく、アプローチの方法を変えていくだけでも付加価値は高めることができるのです。

つまり、他社に模倣されにくい付加価値をつけてあげることが重要です。

コモディティ化を利用した戦略

株式会社SUBARU

日本の自動車メーカーである『株式会社SUBARU(スバル)』は、「あなたとクルマの物語」をテーマに、「Your story with」という30分にもわたるCMを作成しています。

SUBARUの車が人生の大事なところに寄り添っていることをストーリー仕立てで表現しています。

商品であるクルマを視聴者の経験や感動に訴えることで上手く差別化を図った戦略です。

"Your story with" presents スペシャルドラマ「Lighthouse」

「コモディティ化」のまとめ

あまり聞きなれない言葉である「コモディティ化」ですが意味は理解できましたか?

ビジネスシーンにおいてコモディティ化で重要なのは“ どうしたら人々が喜ぶのだろうか ”という視点で付加価値をつけてあげることです。

またそのような視点を持つことは、商品のマーケティング戦略や、営業活動の分野においても役に立ちます。

どれだけ消費者の人生経験を豊かにできるかに着目することで、どんなにコモディティ状態のものでも消費者を引き付けることが可能になり、コモディティ化から脱することができます。

是非”脱コモディティ化視点”を持ってビジネスシーンに取り組んでみてください。

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