「やっぱりあの人とはうまくいかない・・・」
上司や部下、同僚との付き合いがうまくいかず、職場でのストレスが溜まりませんか?実は、社会人の退職理由の1位が人間関係での悩みです。
機嫌によって態度が変わる上司や空気の読めない同僚が気に入らない、行くのが辛い、人とのコミュニケーションが苦手だ・・・このように沢山の悩みが出てきます。人間関係を上手に構築するためには、コミュニケーションが重要です。
筆者の場合、かなりの人見知りでコミュニケーションをとるのが苦手です。だから、誰とでもすぐにコミュニケーションをとれる人は羨ましいなと思います。しかし、今ではあまり人間関係で悩むことは少なくなりました。
本当は良い人間関係を築きながら仕事をしたいけど、どうしたら良いのかわからない。ここでは、そんなビジネスパーソンのためのコツやマナーを紹介していきます。
そもそも、なぜ人間関係に悩むのか?
そもそも人付き合いはめんどくさい
職場には、年齢、役職、社歴、雇用形態など、立場や考え方が異なるさまざまな人々がいます。学生の時では、年齢の近い人達が多く、苦手な人がいても無理に付き合うこともしなくて良かったですが、職場では同じ環境で一緒に仕事をしていかなければなりません。苦手だなと感じる人がいても、仕事上で嫌々でも付き合っていかなければならない事がめんどくさいと感じてしまいます。
1番の原因はコミュニケーション不足
人間関係で悩む原因のほとんどは、コミュニケーション不足です。自分では伝えたつもりでも、実は相手には全然伝わっていなくて後からトラブルになることってありませんか?
「伝えたつもり」「分かったつもり」「聞いたつもり」
こういう、お互いの中で起きている「つもり」が誤解や勘違いを生んだり、勝手な思い込みや悪い印象にも繋がったりします。そして、良かれと思ってやったことが逆効果になってしまうこともあります。
一度、誤解や勝手な思い込みを持ってしまうと、それが相手に対する先入観や偏見にもなってしまい、今後のコミュニケーションをとること自体が難しくなってしまいます。
人間関係がめんどくさいと感じるパターン3選
- 相手が何を考えているか良くわからない
- 自分が悪くないのによく怒られる
- 言いたいことがあるけど話しづらい
このように、そもそも人付き合いはめんどくさくて疲れます。多くのビジネスパーソンは、1日24時間のうちの3分の1以上もの時間を職場で過ごしていますので、ストレスが溜まる一方ですよね。
コミュニケーションをとっていくため大切なことは、「印象を良くしておくこと」「相手のことを知ろうとすること」「自分のことを知ってもらおうとすること」です。この3つを意識してから次へ進んでいってください。自分のためのヒントとなるでしょう。
お互いの印象アップするためのマナー
第一印象が人間関係の入り口
まずは、初対面の時の意識から変えましょう。職場では、入社や異動など、多くの人と初対面となる場面が沢山あります。人間関係を構築していく上で、最初に悪い印象を持たれてしまうと、その後の関係を築きにくく、その印象を元に自分を判断されるので特に最初が肝心です。なぜかというと、人の第一印象は最初の7秒で決まってしまうからです。
そして、最初に一度作られた印象は、後からなかなか変える事も出来ません。なので最初に「話しかけにくそう」とか「暗そう」とかネガティブな印象を持たれないことが大事です。そのためにはどうすれば良いのでしょうか。
私たちは初めて会う人に対して「好き」「嫌い」など、さまざまな印象を一瞬のうちに感じ取りますが、実は人の印象を決める時には、話す内容などの言語情報よりも、見た目や表情などの視覚情報や声や話し方などの聴覚情報が大半を占めています。初対面の場では緊張して上手く話せないこともありますが、まずは何を話そうかではなく、身だしなみや表情など自分で取り組めるところを意識することが大切なのです。
【第一印象を良くする3つのポイント】
- 身だしなみは常にきちんと清潔感を持つこと
- 笑顔と明るい表情を意識すること
- きびきびとした態度をすること
まずは話すのが苦手な人でも意識出来るこの3つから始めましょう。
【第一印象を意識するために覚えておこう】
まず、相手に対しての第一印象が良ければ最初の壁は突破出来たといってもよいでしょう。しかし、最初に良い印象を与える事が出来ないこともあると思います。それは、基本的なことで社会人としても当たり前のことですが、日常での挨拶や姿勢が大切になってきます。
日頃から出来る挨拶と報連相
人間関係は、日頃のコミュニケーションの量も大切です。仕事でのやり取りがなくても、挨拶は必ず毎日出来ます。朝は「おはようございます」と元気よく挨拶をしたり、廊下ですれ違ったときには「お疲れ様です」と会釈をしながら話かけたりします。1つ1つの挨拶は小さなものですが、この毎日の積み重ねがあなたの印象を良くします。
そして、仕事を行う上で大切なのが報連相です。報告、連絡、相談は仕事において不可欠な情報伝達です。ビジネスマナーとして当たり前のことですが、おろそかにしないように注意しましょう。
相手の心を動かす気遣いと思いやり
日頃から気遣いが出来る人や思いやりを持って接してくれる人は自然と印象が良くなります。急な仕事をお願いされる時に「これ今日中にやっておいて」とか「確認してほしい資料を何も言わずに机に置かれる」とかすると、あまり良い印象を受けないですよね。
ここで重要になってくるのが『相手の立場や気持ちになって考える』ということです。急ぎで対応して欲しい時では「忙しいところ申し訳ないですが、」とひと言添えてお願いしたり、確認して欲しい資料は順番通りにしておいたりするなど、日頃から思いやりを持った行動を意識しましょう。
【日頃からやってはいけないこと】
- 陰口や悪口を言う
- 愚痴やネガティブな発言をする
- 元気がなさそうな挨拶をする
- 自分のことだけを考えて仕事をする
電車などの公共の場でも役立つマナー
気配りや思いやりが必要なのは、普段付き合いがある人だけとは限りません。見ず知らずの人に対しても重要です。特に電車などの公共の場では、怪我人や病人など様々な人が乗車しているので、特に相手の立場になって考えることが必要な場です。
普段の生活の中からマナーを意識して行動することが重要なのです。
相手のことを知るためのマナー
他人に興味を持つ
社会人の悩みとして最も多いのが人間関係ですので、相手も同じように人間関係に悩んでいるかもしれません。お互いのことをよく知らないから上手くいかず、コミュニケーションが取れないということも考えられます。まずは、相手のことを知る努力をしてみましょう。そのためには、相手に興味を持ってみることです。
苦手意識を捨てる
自分が相手に対して勝手な苦手意識を持っていて、それが必要以上の先入観や偏見に繋がっているのかもしれません。苦手意識を持っているとそれが自然に表情や態度に出てしまうものです。するとそれが相手にも伝わって、より人間関係が悪化してしまいます。自分からまず相手に対しての態度を改めてみましょう。
相手の長所や良いところを見つける
相手のことを無条件に好きになることは出来ないかもしれませんが、長所や良いところを探すことは出来るます。相手の長所が分かれば相手への見方や接し方が変わってきますし、相手に対しての態度も改まります。
【日頃からやってはいけないこと】
- 自己中心的なふるまい
- 否定から入る
- 勝手な苦手意識
ビジネスマナー系の研修やセミナーに参加して学んでみるのも良いでしょう。
《研修プログラム例》対人関係構築研修~円滑なコミュニケーションのためのスキルを習得する
自分のことを知ってもらうためのマナー
自分から溶け込む努力
会社によって職場の環境は変わります。その場に合わせるだけではなく、自分からも溶け込む努力をしなければなりません。
自己開示をする
まずは、自分の情報を相手にありのままに伝えるということです。相手のことを知るためのマナーでは相手に興味を持つということも書きましたが、自己開示をすると「相手がこれだけ話してくれたから、自分も話さないと悪いな」と相手も自分に対して話やすくなります。お互いに心の扉を開くことでコミュニケーションをとりやすくなります。
人見知りでも大丈夫な簡単テク
人間関係での悩みの多くは、コミュニケーション不足と書いてきましたが、そうは言っても話すのが苦手だし、自分から溶け込む努力をしたくても、人見知りだから人に話しかけることやコミュニケーションを取ることが苦手という人も多いと思います。筆者もその一人です。ここでは、私が実際に実践したテクニックを紹介します。
【自分から自己開示をした挨拶をする】
人見知りにとって、いきなり他の社員に直接挨拶に行くのはハードルが高かったので、まずは一人ひとりに個別のメールを送りました。その時の文章は下記のような形です。
お疲れ様です。この度、△△△△に入社いたしました〇〇です。
簡単に自己紹介させていただくと、〇〇市出身です。好きなことや趣味は、〇〇や△△△です。
今後色々とお世話になることもあるかと思いますが、どうぞ、よろしくお願いいたします。
このようなメールを送る意図は二点あります。
- 丁寧な人だと印象付ける(会う前での第一印象)
- 自分の情報を開示する
ここで1番効果的なのは「自分から話しかけにいかなくても、相手から話かけてくれる」という事です。例えば、同い年、地元や趣味が一緒など、自分との共通項があった場合には人間嬉しくなるものです。多いリアクションは「出身地に行ったことがある」「私もそれが趣味です」というものです。そして、加えて「私の出身地は〇〇で、趣味は〇〇」ですなど、相手の方からも自己開示を行ってくれることも良くあります。
なので、直接話をする場面になった時にもこの話をすることが出来るので、コミュニケーションをとりやすくなることがこのテクニックが効果的なところです。挨拶のメールを受け取って嫌な思いをする人はいないですし、このメールを送るだけで『第一印象』が良くなり、更に『相手のことを知る』と『自分のことを知ってもらう』という上に書いた三点を全てクリアすることが出来ます。
そして、相手の返信の内容を見ると、書いてある言葉や言い回し、丁寧さ、淡白さ、フランクさ、真面目さ等からその人がどんな人なのかというのも見えてきますので、これが接する際のヒントともなります。ただし、その情報を先入観としないことも重要です。ここでの情報はあくまでこの先にコミュニケーションをとる時のための事前情報として活用しましょう。
【日頃からやってはいけないこと】
- 相手が興味をもたないことばかりを話さない
- 自慢話中心の自分の押し売りはしない
- コミュニケーションをとることから逃げない
まとめ
人間関係は本当に多くの悩みのタネであり、めんどくさいということばかりなので、全てを解決する事は難しいかもしれません。しかし、その悩みを少しでも減らすことが出来るマナーやコツは沢山あります。挨拶や自己開示などすぐに取り掛かることが出来ることもあるので、まずはそれを意識をして取り組む事が大切です。人間関係を構築するのは苦手だ、あの人とはもう上手くやっていけないという苦手意識は一回捨ててみてください。
せっかくご縁があって同じ職場で仕事をするわけですから、嫌な気持ちを持ち続けながら仕事を続けていくのも嫌ですよね。少しでも人間関係での悩みを減らすために、まずは意識して取り組んでみてください。
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