海外でのビジネスに役立つ英語と名刺作成の基本マナー

ビジネスマナー

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ビジネスの場で初対面の人と一番先に行うことは「名刺交換」ですね。名刺は英語で「Business card」と言われており、名刺交換は海外でも行われていることです。ただ、日本とは勝手が違いますので英語圏での名刺交換の仕方を覚えて取引先との距離を縮めましょう。

英語で名刺交換を行うときの英会話マナー

日本と海外では名刺交換の基本が異なりますので正確なマナーを覚えておきましょう。

相手と名刺交換をしたいとき

日本ではまず初対面の人とは名刺交換をしてから挨拶を行うという流れがマナーといわれておりますが、海外ではまず挨拶と握手、簡単な自己紹介をするのが基本です。外国ではアイコンタクトが大切なので目を見ながら「Goodmorning」などと挨拶しながら近づきましょう。相手の手を握ったタイミングで「My name is~」と自己紹介しながら手を1回振ります。「Nice to meet you」と締めくくりながら自然に手を離しましょう。

名刺交換をしたいときは「Could I exchange business card,if you don’t mind?」(もしよろしければ、名刺を交換をさせていただけますか?)と確認した後に「Here is my business card.」(こちらが私の名刺です。)と伝えてから名刺を渡すようにします。

日本人は名刺交換をする際に深くお辞儀をしますが、海外の方と名刺交換する際はお辞儀をしないほうが無難とされています。お辞儀ではなく前後のSmall talkといわれる小話が大切とされています。日本でいうアイスブレイクのようなものです。こちらは次項でご説明します。

名刺を渡すときの小話(Small talk)

スモールトークでは天気や小話、相手の容姿や生活に関してなど、話を弾ませて場の空気を和ませてからより大きな話題(Big talk)へ膨らませていきます。この辺りは日本のアイスブレイクと同様ですね。

スモールトークでは萎縮せずに気さくに話を進めていきましょう。それでも緊張してしまう人は事前にスモールトークの質問事項をいくつか用意しておくといいですね。

「It’s such a nice day today, isn’t it?」 今日はいい天気ですね!
「You have a nice ~ / ~ looks good on you」 素敵な~をお持ちですね / ~がお似合いですね
「Tell me about ~」 ~について教えてください
「How do you feel about ~」 ~についてどう感じますか?
「By the way」 ところで

※Big talkへ移行していきましょう。

自信をもって英語で話せる!ビジネスで使える挨拶表現と注意点まとめ』の記事でもSmall Talkについてや英会話の基本について書かれています。

相手とあいさつをするときの基本的なフレーズ

相手とあいさつをするときの基本的なフレーズを覚えておくとスムーズに会話を始めることができます。

基本的な挨拶のフレーズ

「It is pleasure to meet you.」 お会いできて光栄です。
「I work for him/her」 彼・彼女の下で働いています。
「I’m in charge of~」 私が~を担当しています。
「I am a/an/the 肩書・役職名」 私は〇〇です。

※肩書の英語については後半で説明しています。

相手のことを聞きたいときのフレーズ

「What does your company do?」 御社は何をしている会社ですか?
「What do you do for a living?」 仕事は何をされているのですか?
「what department do you belong to?」 部署はどちらですか?
「What like of business./work are you in?」 どういった関連のお仕事ですか?
「What kind of business are you engaged in?」 どういった種類のお仕事をなさっていますか?

自分について話すときのフレーズ

「Do you know about my company?」 弊社をご存知ですか?
「Have you heard of our company?」 弊社についてお聞きになったことは?
「I’m working in 部署名」 私は〇〇部です。
be taransferred to A from B=BからAに移動する、ということで部署移動したことを伝えられます。

名刺交換したいときのフレーズ

「Do you have a business card?」 名刺はお持ちですか?
「Could I have your business card?」 お名刺を頂戴できますか?
「Let me give you my business card.」 私の名刺をお渡しします。
「Here is my business card.」 こちらは私の名刺です。

英語圏で名刺交換をするときに注意しておくポイント

英語圏の人と名刺交換をする際には日本のマナーと異なる部分があるので注意しておくことが必要です。

いきなり名刺を差し出さない

英語圏でのビジネス

再三の内容になりますが、海外の場合は名刺交換の前に「握手」「挨拶」から始めるのがマナーです。海外ではアイコンタクトが重要視されているので握手の際はしっかりとアイコンタクトを行うようにしましょう。緊張してしまう方もいるかもしれませんが、アイコンタクトの際は「微笑み」ながらを意識しましょう。

微笑むことで敵意がなく、アイコンタクトをすることで隠し事をしていないという印象を与えます。握手はふわっとではなくがっしりとした握手をすることでこれから双方で行うビジネスに対して意欲的だと伝えることができます。

手を差し出すタイミングとしては原則目上の人が先になりますが、相手が女性の場合は女性が手を差し出してくれるのを待ってから手を差し出すようにしましょう。

日本の文化を知っている相手の場合は握手の前に名刺を差し出してくれる場合もあるようですので臨機応変に対応しましょう。

名刺を雑に扱われることがあっても驚かない

英語圏の場合、名刺をメモ代わりにしたり雑に扱うことがあります。海外での名刺の認識は「人物の情報が書かれた単なる紙片」と思われているためです。日本は名刺を丁寧に扱いますが、海外で雑に扱われても文化の違いだなと割り切りましょう。

名刺交換をした際に相手の名前の発音やアクセントを確認しましょう。

海外では英語圏によって発音が異なる場合があります。そのため、失礼のないよう名刺交換の際にアクセントを確認しておくようにしましょう。その際に使えるフレーズを紹介します。

「Excuse me but,could I have your name again,please?」 失礼ですが、お名前をもう一度お伺いしてもよろしいでしょうか。
「What should I call you?」 なんとお呼びすればよいですか?

英語で名刺を作るときの記載事項のマナー

名刺

日本と海外では名刺の書き方・順番のルールが異なるので参考にしてください。

氏名

一般的には英語の名刺は「名前 苗字」というスタイルになっています。海外で使用する場合はその国の形式に合わせるのが無難ですが、日本式にこだわりがある場合は相手に説明する必要があるでしょう。

部署名

自社の英文での部署名を割り当てるようにしましょう。もし、社内で決まっていないのであれば社外に対しては統一する必要があります。外国では部署名がないものも多いですが、部署名がない場合は職種や役職、サービス内容が書かれているケースが書かれています。

主な部署名の英語表記

経理部 Accounting Department
営業部 Sales [Business] Department
商品開発部 Product Development Department
購買部 Purchasing Department
購買企画部 Purchase Planning Department
購買管理部 Purchase Management Department
法務部 Legal Department
人事部 Human Resources Department
総務部 General Affairs Department
企画部 Planning Department
経営企画室 Corporate Planning department
海外企画部 Overseas planning department
国際部 International Affairs Department
広報部 Public Relations Department
宣伝部 Advertising Department
人材開発部 Human Resources Development Department
企画開発部 Project Planning and development Department
社長室 Office of the President
秘書課 Secretary Department
監査役員室 Corporate Auditors’ Office
リスク管理室 Risk Management department
経理部 Accounting Department
IR室 Investor Relations Office
事業戦略室 Business Strategy Office
事業企画部 Business Promotion Department
情報システム部 Information Systems Department
物流部 Logistics department
貿易管理室 Export and import control office, Foreign trade control office
輸出部 Export department
輸入部 Import department

役職名

役職がある場合は名刺に記載しましょう。役職がない場合でも「purchasing specialist(購買担当者)」のような記載の方法もあります。

主な役職名の英語表記

会長、取締役会長 Chairman of the Board(男性のみ)

Chairperson of the Board(男性女性双方使用可)

CEO (chief executive officer)

president

社長 President

Chief Operating Officer (COO)

Director-general, head of a company, principal, CEO

※CEOはトップ、最高経営責任者の意味で使われる為、社長を指すこともある。

副社長 Vice-President

Executive Vice President

Executive deputy president

専務 Senior Managing Executive Officer

Senior managing director

Executive managing director

常務執行役員 Managing Executive Officer

Managing Officer

常務取締役 Executive director

Executive managing director

取締役 Director

Board member

執行役員 Executive Officer

Corporate officer

Operating officer

監査役 Corporate Auditor

Inspector

Internal auditor

Statutory auditor

Auditing officer

顧問 Adviser

Special adviser

Corporate adviser

Executive Consultant

Consultant

事業本部長 General Manager

Division Director

本部長 General Manager, chief of headquarters
統括部長 General Manager

Executive Manager

製作所長 Plant manager

Plant director

Factory manager, Factory director

General managerなど

事業部長 General Manager

Division director

A business unit president

Business Unit Director

Division president

事業室長 Division General Manager

General Manager

※事業部長に準じたもの。

部長 General manager

Manager

Division manager

Division chief

Department director

Head of a department

部長代理 Acting general manager

Deputy general manager

Assistant general manager

Pro-manager

Co-manager

Co-General Manager

次長 Deputy manager
担当部長 Project general manager
支社長 General manager

President of branch office

支店長 Branch office manager

Branch chief

General manager of a branch

Branch manager

室長 General manager

General manager of ~ office

※~室の室長といった場合には、部署名も表記する。

課長 Manager

Section chief

Section manager

Department chief

Unit head

営業所長 Sales office manager

Sales branch manager

事務所長 Chief of office

Head of office

Office manager

Chief Liaison(調整担当)

Chief Representative

駐在員 Resident officer

Resident official

※役職としてではない場合は、expat、expatriateが一般的。

担当課長 Project Manager
理事 Administration officer

Executive board members

Senior general manager

Commissioner

Executive Assistant General Manager

係長 Assistant manager

Assistant manager

Unit head

Leader

Group leader

Subsection chief

主任 Chief

Senior staff member

Senior staff、supervisor

Foreman、foreperson

役職なし 役職がない場合は部署名のみで特に記載する必要はないが、海外ではAccount specialistやPurchasing specialistなど、所属部署や仕事内容に応じた名称をつけることもある。

会社名

会社名の表記については日本国内の法人登記には必要ないので、定まっていなかったり人によって表記が違う場合があります。こちらも部署名同様社外に対しては統一しましょう。

住所

住所の英文表記についても社員ごとに異なっていると先方を混乱させてしまいます。名刺への記載については統一するようにしましょう。英語の名刺を作成する際に正しい表記法は「日本とは逆の順番」で記載していくことです。「番地、市町村、都道府県、郵便番号、国名」が正解です。

また、日本語の場合の住所はすべて繋げて記載しますが、英語表記の場合は「コンマ」や「ハイフン」を使って区切って表現することが一般的です。「新宿区」と記載する場合は「shinjuku-ku」と記載します。マンションやアパートを使用している場合の部屋番号の記載方法は「#」「No」を番号の前に入れるようにします。ビル名を書く場合は「Bldg」と略して記載されることが多いです。

電話番号

英語の名刺の場合は、国番号から記載するようにしましょう。日本の国番号は「+81」です。国番号をダイヤルする場合は市外局番の頭についている「0」はダイヤルしないので注意しましょう。

また、職種やビジネスの内容によっては携帯番号の記載があったほうが良いこともあります。その場合は「cell phone:」と記載しておくとよいでしょう。内線を記載する場合は「Extension(Ex)」と書かれている部分が該当します。

ウェブサイトのアドレス

近年は日本の製造業でも英語版の専用サイトを所有しており、海外顧客の開拓を図っている企業も多いです。その場合は日本語URLのサイトを載せるのではなく英語版URLを記載することが必要です。日本語サイト内にディレクトリ違いに英語版を公開するよりは海外用としてドメインを取得したほうが便利な場合もあります。

メールアドレス

メールアドレスは名刺を作る際の必須事項となっております。印刷前にスペル間違いがないかはしっかりと確認しましょう。ハイフンやアンダースコア等は特に上下段と重ならないようにして見間違えないようにしましょう。

英語で名刺を作るときにデザインで最低限考慮することは?

英語 名刺交換

日本と同様他人の手に渡る名刺を作る際に最低限考慮するべきことを覚えましょう。

名刺のフォント

フォントで社風のカラーや個性を出したいという場合はこだわったものを使用するのも一つです。デザイン会社はビジネスの内容もアピールできるので良いでしょう。

ただ、ほとんどの海外企業の名刺はビジネスレターに使用されるものと同様のフォントです。読みやすく、スペルの誤解をしにくいフォントを最低限意識しましょう。1枚の名刺には1つのフォントで記載するのがビジネスマナーです。

名刺のサイズ

日本では4号(91mm×55mm)と呼ばれるサイズが一般的です。海外のみで営業する場合は名刺の寸法についても考慮してみましょう。外国の場合だとサイズが違うということはよく起こりえます。

日本と海外の名刺サイズ

国名

名刺サイズ(mm)

日本 91×55
アメリカ、カナダ 88.9×50.8
中国、香港、マレーシア、シンガポール、華僑圏 90×54
EU圏、ヨーロッパ諸国、アイルランド、イタリア、イギリス、

フランス、ドイツ、オーストリア、オランダ、スペイン、スイス、

ベルギー、ポルトガル、スロベニア、トルコ

85×55
オーストラリア、ニュージーランド、オセアニア圏、ノルウェー、

スウェーデン、北欧、ベトナム、インド、コロンビア、台湾

90×50
スリランカ、ブラジル、インド、アルゼンチン、ロシア、チェコ、

ハンガリー、東欧諸国、ポーランド、ウクライナ、ブルガリア、メキシコ、韓国、南アフリカ共和国

90×50

名刺の紙色

紙色は白ベースやクリーム色がメジャーですが、目立つ色や印象に残るために他社と差別化したデザインを使うケースもあります。海外の名刺は白地に文字だけというのは少ないです。会社のロゴを印刷する際は取り決めた色を指定してカラーで印刷するようにしましょう。

名刺の紙質

最低限印字がにじまないものを使用しましょう。直接手が触れるものですので、独特な質感があるものやレリーフ付のものなど通常とは違うような工夫をしている会社もあります。最近は日本でもプラスチック類や自社商品に関係のある素材を使っている名刺も多く見かけます。

英語名刺を作ってくれるおススメ企業一覧

名刺作成してくれる店舗はいくつかありますが、意外に英語名刺を取り扱ってくれる企業は少ないです。そのため、一部ですが英語名刺を作ってくれる企業をご紹介します。

whoo

whooでは海外ならではの斬新なレイアウトや、世界中で使用されているおしゃれな欧文フォントのラインナップが豊富です。名刺の形も様々なものから選ぶことができるので、印象を強く残せると思います。もちろんスタンダードな形もあるので安心してください。

whooお急ぎ便もあるので直近で必要な方にも安心です。

参考サイト:世界中の名刺デザインが無料。3ステップで簡単作成

アーティス名刺工房

アーティス名刺工房は2000種類以上のデザインから選ぶことができます。英語だけでも50種類以上のご用意があります。デザインもシンプルなものから可愛らしいものまでそろっています。

名刺21

名刺21ではもともと欧米サイズ(89×51㎜)の名刺サイズを用意してくれています。名刺の種類によっては加工オプションが豊富なのでイメージに近い名刺を作ることができます。

まとめ

海外転勤

いかがでしたでしょうか。海外に出張で行くことになった、海外勤務に転勤になったというビジネスマンの方にも安心してもらえればと思います。はじめは緊張するかもしれませんが、先方の国に則った名刺作成マナーから良い関係性を育んでもらえると嬉しいです。

絶対に身につけておくべき名刺交換のマナー!』の記事では国内における名刺交換のマナーを紹介しているので合わせてお読みください。

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