これだけ抑えれば大丈夫!簡単に実践できるお茶だしのポイント

お茶出し ビジネスマナー

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新社会人になられた皆さんは、業務内容以外にも覚えなければいけないビジネスマナーの多さに苦戦しているかもしれません。その中で最初に任されるの仕事の一つにお茶出しがあると思います。けど、お茶出しのきちんとしたやり方って意外と知らないですよね。私も新社会人の時、お茶出しを任されましたが、やり方がわからずにてんぱった思い出があります…

この記事では、そんな新社会人の方に、ここだけ押さえておけば問題ないというお茶出しのポイントをご紹介します!

お茶出しってどんな意味があるの?

お茶を出す人

最初に、そもそもお茶出しにはどういった意味があるのでしょうか?接客・接遇の際にお客様にお出しするお茶には、わざわざ足を運んで来てくださったお客様に、のどの渇きを癒し・くつろぎ・ほっとしていただくという意味があります。「お茶出し」にはこのような「おもてなしの心」がこめられているのですね。

また、会議や打ち合わせの時のお茶には、議論によって乾いたのどを潤す水分補給の他に、気分転換や、カフェインによって脳を活性化する意味もあります。

お茶出し以外の「来客対応」も身につけたい方はこちら

美味しいお茶の淹れ方とは

仕事で頼まれたけど、普段、自分ではお茶を淹れないという方もいると思います。お客様に良い印象を与えられるように、まずは美味しいお茶を出すコツを抑えていきましょう。

温度の目安や蒸らす時間

お茶をおいしく淹れるためには温度が非常に重要で、一般的に来客に良く用いられる煎茶は70度〜90度くらいが適温です。熱すぎないお湯で入れた方が、苦みが少なく旨味の多い味わいになるからです。なので、お湯を沸かしたあとは直接急須に入れるのではなく、一旦湯飲みなどに移してから、急須に入れましょう。これによりお湯が適温になるのと、湯飲みが温まることで、後に入れたお茶が冷めにくくなるという効果もあります。お茶の葉を蒸らす時間は1分ほどがよいでしょう。

注ぐ時に注意すること

お茶は湯飲みに少しずつ順番に注いでいきます。その時の注意点として、お茶の濃さが均等になるように、「折り返し注ぎ」をすることです。やり方は、まずは全ての湯呑みに少しづつお茶を注いでいき、最後の湯呑みを折り返し地点とし、逆の順番でお茶を注ぎ足していく方法です。

このようにすることで、全員に均等な濃さのお茶を出すことができます。お茶の量は茶碗の7分くらいを目安にしましょう。

またお茶を運ぶ際の注意点として、茶碗と茶托は別々にお盆に乗せましょう。歩いている最中にお茶がこぼれたとしても、茶托が濡れてしまうことを防ぐためです。また、お盆の向きは「木目を横」にして持ちましょう。これは木目を縦にして持つと、両端持った時にお盆が割れる危険性があるからです。

意外と知らない?お茶出しの際の最低限のマナー

美味しいお茶を淹れても、お客様への出し方が悪ければ全てが台無しになります。基本的なマナーを抑えてお客様に失礼の内容にしましょう。

①席次の確認

打ち合わせに限らず、ビジネスの世界では必ず上座・下座という場所が存在しています。基本的には、出入り口から遠いほうが上座となり、出入り口に近いほうが下座となります。

席次や席順には、目上の人や年長者を敬う気持ち、来客に対するおもてなしの気持ちが反映されており、これらを理解していることにより「人に対する敬意・おもちなしの心を表現できる人だ」と認識してもらえることにつながります。社会人のマナーの一つとして覚えておきましょう。

②入室の仕方

お盆の上に湯呑み、茶托、布巾をセットし、片手が自由になるように持ちます。部屋の前についたら、空いている手で応接室や会議室のドアをノックし「失礼します」と声をかけて入室します。入室の際に軽く会釈をするとよいでしょう。ちなみに、ノックは中にいる人にきちんと聞こえるように行いましょう。

③お茶を出す方向

お茶をお出しする準備は、サイドテーブルかテーブルの下座側(入り口側)の端に盆を置いて行います。(テーブルが低いタイプの時は前屈みではなく、腰を落として作業しましょう。)お盆の上で湯呑みを茶托の上にセットし、上座から順に、お客様の右側から「どうぞ」と両手で静かに差し出します。絵柄がある際は、絵柄がお客様に向くようにお出しします。

お茶をお出しする際は「お客様の邪魔にならないように」を心がけましょう。例えば、打ち合わせが既に始まっているようでしたら「話を中断しないようにする」などです

④退室の手順

お茶出しが済んだら、お盆を左脇にかかえ、ドアの前まで進みます。向きを変え、お客様の方をむいて会釈をし、空いている方の手でドアを開け、身体が外に出たら、もう一度室内を向いて会釈をしてからドアを閉めます。お客様をお待ちさせている状況でしたら、出る際に「もう少々お待ちください。」などと一言添えると丁寧ですね。

よくあるお悩み:パターン別

ここではよくあるアクシデントをパターン別に記載します。ここに列挙したものを抑えておけば、大半の場合対応できるでしょう。

①お客様の後ろに通るスペースがない・お客様の右側にスペースがない。

無理矢理狭いスペースに入ろうとすると、逆に迷惑になりますので、その際は「前から失礼します」と添えて前から出します。お客様の左側にスペースがあるなら、左側から出すようにしましょう。もし資料などを広げて打ち合わせをしており、お茶を置くスペースがないようでしたら「お茶をお持ちしたのですが、お出ししてもよろしいですか?」と声をお掛けし、その際いただいた指示に従いましょう。

②お客様が2人以上並んで座っていて、右側から出すことができない。

無理矢理お客様の間に割り込んではいけません。この様な際は、右側から出すことにこだわらず空いている方からお出しすれば問題ないです。また、お客様の後方からお茶を出すときは、気づかないお客様と接触し、お茶をこぼしてしまったり火傷させてしまう可能性もございます。十分注意しましょう。

③お客様がたくさんいらっしゃった時。

事前に多くのお客様が来られることがわかっている場合は、あらかじめ対応する人数を増やすなどしておきましょう。また、社内の人間がその場にいる場合「自分達で回すから」と引き受けてくれることも多いです。その厚意に甘えないのは、かえって迷惑になります。お茶を引き受けると言ってもらったなら、その厚意に甘えましょう

④お茶の数が足りなかった時

複数人数で来客の際に、お茶を持っていったら数が足りなかった・・・そのようなケースの際は、まずお客様の上座の方から順にお茶をお出しして、自社の出席者分を来客用にまわします。その後「改めてもう一つお持ちします」と断り、再度不足分をお出しすれば問題ないです。

⑤お茶をこぼしてしまったら

まずはお客様に丁寧に謝りましょう。そしてお客様の衣服や持ち物、書類などが汚れていないかを確認します。もし、汚れていた場合は早急に拭くお手伝いをしましょう。そのあとですぐに新しいお茶を入れ直します。

お客様自身がこぼしてしまった場合でも同様で、拭くお手伝いをしてから代わりのお茶を用意しましょう。もし、お客様がご自身のハンカチで拭いてくださった場合は、濡れたハンカチを収納するためのビニール袋をお渡しすると良いでしょう。

ペットボトルで出すのは失礼?

なんとなく失礼な気がするペットボトルでのお茶出しですが・・・ご安心ください!ペットボトルでお茶を出すことは決して失礼ではありません。むしろメリットとして、湯呑みと比べて冷たいお茶が温まってぬるくなったり、または熱いお茶が冷めてしまったりということも起こりづらいという点もございます。また、しばらく手をつけなかったために水面がホコリをかぶってしまったという心配もありません。

ホットとアイス、出す時期の目途は?

5~6月、9月など季節の変わり目の時期、アイスとホットどちらを出すべきか悩むかと思います。この問題、明確な決まりはなく、基本的には会社ごとに「風習」があることが多いので、もし自分の勤めている会社に決まりがあればそれに従えば良いと思います。特に決まりや風習がない場合は、その日のお天気によって変えたり、お客様に事前に「アイスとホット、どちらがよろしいでしょうか」と確認できれば一番良いですね。

お茶を出して終わりじゃない!その後の対応で差がつくポイント

・飲み物を入れ替えるタイミング
打ち合わせから一定時間(60分~120分)が過ぎた場合には、別の飲みもの(1杯目がお茶だった場合⇒コーヒー、など)をご用意します。お茶出しの基本は、打ち合わせや面談を邪魔しないことです。何度も入室するよりも、むしろ二品目をテーブルに出す時に入室し、一品目の湯呑みを下げながら、二品目をお出しするとスマートです。

ここを抑えればさらに良し!お茶出しランクアップ編!

達人

ここまでお茶出しの基本マナーを書いてきましたが、ここからは「更にお茶出しを極めたい!」という方向けのワンランクアップのためのマナーを記載いたします。たかがお茶出し、されどお茶出し。ランクアップ版のマナーを身につけ、社内や社外の人からも一目置かれる存在になりましょう。

(私の知り合いでも、お茶出しの丁寧かつ気配りのできる対応を認められ、別の会社にヘッドハンティングされた方もいます!かなりレアケースだと思いますが、見ている人は見ているということですね。)

コーヒーや他の飲み物の出し方

①コーヒー・紅茶の出し方

カップの取っ手は右側にして、ソーサーと一緒に両手でお出しします。スプーンやミルク、砂糖はソーサーの手前に置きましょう。ただし最近は砂糖やミルクを入れない方もいるのでいらっしゃるので、別のお皿にミルクと砂糖をまとめ、机の中央に置き、自由に使っていただく場合もございます。その際は「ご自由にお使いください」と一声かけると親切です。

より詳細なコーヒーに関するマナーを身につけたい方はこちら

②冷たいお茶・飲みものの出し方

机や資料を水滴でぬらさないために、先にコースターを敷き、その上にグラス・コップを置きます。時期に関わらず、暑い日は熱いお茶より冷たい飲みものの方が喜ばれます。

お茶菓子・おしぼりを添える際

お茶菓子はお客様から見て左側に、おしぼりはお客様から見て右側に置きます。お菓子と一緒にお茶を出す場合は、先にお菓子をお出しします。

お土産をいただいた際

基本的には、お土産を持参されたお客様には、そのお土産をお茶菓子としてお出ししないのがマナーです。ただし、熱いもの、冷菓(アイスクリームなど)、生菓子などを頂いたときは、お客様に「早速いただいてもよろしいでしょうか」とお声をおかけして、そのお土産をお出ししても問題ないでしょう。

お茶の出し方(和室編)

最後に、現在は少なくなっているかと思いますが、和室でのお茶出しについて基礎的なものをまとめておきます。もし和室でおもてなしをされる際はご参考になさってください。

まず和室に入室する際は正座をしてから襖の開け閉めをします。入室後、お客様にお尻を向けないように体の角度を調整してから、襖を閉めます。部屋に茶托やテーブルがない場合は、湯呑みを茶托に載せて、畳の上に直に置いても失礼にはあたりません。

まとめ

一通り、お茶出しのやり方は理解できたでしょうか?お茶出しのマナーには「おもてなし」の心が込められています。ただマニュアル通りにこなすのではなく、お客様の状態、季節、その日の天気など様々なことを考慮し、対応しなければなりません。お茶出しのマナーをしっかり身に着け、社会人としての基礎をしっかり身につけましょう。

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