「アライアンス」と聞くとどのような意味をイメージするでしょうか。主にビジネスにおいて使用されることが多く、また複数の種類がありそれぞれ意味も違います。これらの複数の意味、またそのメリットについて説明します。
その他、「アライアンス」に近い意味の単語についてもご紹介していきます。
「アライアンス」の基本的な意味/語源は?
アライアンス(alliance)とは、英語で以下の意味になります。
「アライアンス」の目的・メリットは?
アライアンスを結ぶことによって、ビジネスにおいては、お互いが得意とする分野で協力し合い、また、苦手分野を補填し合う事で、事業、サービスの規模拡大が可能になり、双方に利益をもたらします。主に以下のようなメリットをもたらします。
- 双方の知見を活かした技術力向上
- 人材の育成
- 開発速度の向上
- 開発リスクの分散
「アライアンス」のデメリットは?
アライアンスを結ぶことでのデメリットとして、以下のようなリスクが伴います。
- 個人情報が漏洩する
- 自社の独自の技術や知見が流出する
「アライアンス」の種類と意味
「アライアンス」には、様々な種類があります。それらの違いについて説明します。
アライアンス契約
「アライアンス契約」とは、文字通りアライアンスを結ぶための契約のことです。
一方が相手企業の知見や情報を取得した直後、一方的にアライアンスを解除するとなっては、ただの情報漏洩になってしまいます。そのような事を防ぐため、相互に協力し合う内容を明記する必要があります。
ストラテジック・アライアンス(アライアンス戦略)
「ストラテジック・アライアンス」とは、複数の企業が戦略的な目的で結ぶ提携のことを言います。
アライアンス・パートナー
「アライアンス・パートナー」とは、自社とアライアンスを結んでいる相手企業をのことを言います。複数の企業とアライアンスを結んでいる場合もあります。
スターアライアンス(航空連合)
「スターアライアンス」とは、28社の航空会社が加盟している航空連合のことです。日本では全日空(ANA)が加盟しています。
アライアンス事業
「アライアンス事業」とは、業務提携した相手企業と共同で進める事業のことです。
生産提携
「生産提携」とは、需要に対して自社で生産が追いつかない時などに、結ぶ提携のことです。提携先は主に工場になるでしょう。
販売提携
「販売提携」とは、ある企業は商品数は豊富だが、それを販売する経路や方法が充実していない場合などに、既にそれらが整っている企業に販売を委託します。
技術提携
「技術提携」とは、特定の分野で秀でた技術や知見を提携企業間で共有し合うことです。
産学提携
「産学提携」とは、技術開発を目的として、企業と技術系の大学が提携することです。
アライアンス営業
「アライアンス営業」とは、あまり聞きなれないかもしれませんが、ある企業が他の企業とアライアンスを締結することによって、利益をもたらせるように、締結先企業や内容を調査し、締結をサポートしてくれる業務です。
資本提携(キャピタル・アライアンス/キャピタル・タイアップ)
「資本提携」とは、支配権、経営権が発生しない程度に双方の株式を共同で保有することです。
軍事同盟(ミリタリーアライアンス)
「軍事同盟」とは、国防、国家安全保障上、双方(又は複数の国)、にメリットがある場合に結ばれるものです。日本では、アメリカと日米安全保障条約(日米同盟)を結んでいます。
ミス・アライアンス
「ミス・アライアンス」とは、ビジネスにおいては、その名の通り失敗したアライアンスの事を意味します。英語を直訳すると「不釣り合いな結婚」を意味します。
「アライアンス」と似た言葉の意味
「アライアンス」と似たような意味をもつ単語をご紹介します。
パートナーシップ
「パートナーシップ」とは、英米法で認められている共同企業の形態で、2人以上の人間が、資金や技術を出資し合います。日本では、合資会社、合名会社の形態に近いでしょう。
「合弁会社」とは、複数の企業が出資して設立された会社のことです。
「合名会社」とは、無限責任社員だけで構成され企業のことで、資本よりも人的結合の色彩が強いです。
請負
「請負」とは、発注者(元請け)が、請負人(下請)に仕事を依頼します。請負会社は、その仕事の成果に応じて報酬を得ます。両者は立場が異なるため、上下関係が発生する場合が多いです。
M&A
「M&A」とは、「Mergers(合併) and Acquisitions(買収)」の略語です。合併や買収が実施され、複数の企業が統合することを言います。
まとめ:アライアンス、お互いに付加価値を向上
如何だったでしょうか。「アライアンス」はビジネス的な使い方が多く、勉強になったのではないでしょうか。
アライアンスの締結はビジネスにおいてだけでなく、様々な場合に双方に利益をもたらします。あなたの会社に何か秀でた分野、そして不得意分野がある場合は、適した会社とアライアンスを締結することで、規模の拡大ができないかを考えてみるのも良いかもしれません。
コメント