「コンセンサス」の意味は?事前に得ることのメリット

「コンセンサス」の意味は?事前に得ることのメリット ビジネスマナー

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あなたは「コンセンサス」という言葉を使ったことがありますか?基本的には「合意という意味ですが、業界や使う場面によって意味が多少異なります。それらの意味についてご説明します。また「コンセンサス」を取る目的・必要性についてもご紹介します。

「コンセンサス」とは?

「コンセンサス」とは?

「コンセンサス」とは基本的に「根回し」、「合意」の2つの意味があります。

根回し

例えば、会議などを行うにあたって、自分が押し進めようとしている方法に反対している人に、ある程度納得できる根拠や理由を説明したり、自分にとって形勢が少しでも良くなるように会議が開かれる前までに、働きかけを行うことを言います。

同意

文字通り、相手から同意・了承を得るという意味です。相手に説明や説得を行い、会議の前までに同意を得ることを言います。

「コンセンサス」の使用例

「コンセンサス」の使用例についてご紹介します。

コンセンサスを得る

「コンセンサスを得る」とは、参加者の ”全員” から同意を得るという意味になります。

例) この案を通すには参加者全員のコンセンサスを得る必要がある。

コンセンサスを取る(図る)

「コンセンサスを取る(図る)」とは、会議などが開かれるまでに、全会一致を狙うなどの目的で、事前に参加者に賛成に回るように働きかけることです。

例) Bチームには我々の案を疑問視している者が何人かいるので、何とか賛成に回るように、コンセンサスを取って(図って)おいてくれ。

その他「コンセンサス」を含んだ言葉

その他「コンセンサス」を含んだ言葉

「コンセンサス」に関連した言葉をご紹介します。

コンセンサス方式

「コンセンサス方式」とは、会議での採決において、参加者全員の賛成により結論を出す方式です。

合意形成(コンセンサス・ビルディング)

「合意形成」とは、関係者の多様な価値観、利害関係がある中で、皆の意見を一致させていくことです。

コンセンサスゲーム

「コンセンサスゲーム」とは、ある課題に対して考えや価値観の異なるメンバー間で意見を出し合い、メンバー全員との合意形成を目的としたゲームです。自分と考え・価値観の異なるメンバーとの調整力が磨かれます。

有名なものとしては、「砂漠からの脱出」、「NASAゲーム」などがあります。

■コンセンサスゲームの例【砂漠からの脱出】
乗っている飛行機が砂漠に墜落し、何とか生きてその砂漠から脱出しようと考えます。ある条件の元で、12アイテムの中で、必要な物から重要度の高い順に1~12まで順位をつけ、なぜそのアイテムが重要なのか、メンバー間でコンセンサスを目指します。

ナショナルコンセンサス

「ナショナルコンセンサス」とは、国民からの合意形成を図ることです。例えば日本国憲法改正にあたり、国民全体に改正内容について理解・納得してもらえるようにすることです。

「コンセンサス(合意・了承)」の対義語は?

「コンセンサス(合意・了承)」の対義語は、「決裂」、「拒絶」といった言葉がそれにあたります。

ビジネス以外の様々な分野における「コンセンサス」の意味

ビジネス以外の様々な分野における「コンセンサス」の意味

「コンセンサス」は、ビジネス以外の分野ではどのように使われるのでしょうか。

医療における「コンセンサス」

医療現場においては、医療従事者によって経験やスキルが異なるため、ある人物の独断で患者の治療方針を決めてしまうと最良の判断ができないこともあります。そのような事をなくすため、様々な医療従事者の視点を参考に、治療方針を決定することです。

また、医療関係者間だけでなく、患者との合意にも使われます。アルツハイマー病などの患者に対しては、正しい意思疎通ができないことから、コンセンサス(合意)が取れないのが問題になっています。

株取引における「コンセンサス」

株取引において「コンセンサス予想」という言葉があります。これは、ある企業の業績予想を複数の証券アナリスト達で合意形成しその指標を平均化する事を言います。複数のアナリスト達の共通認識であるため、信頼性がある指標とされています。

コンセンサスを得る目的とは~意見や批判をできるだけ引き出す~

コンセンサスを得る目的とは~意見や批判をできるだけ引き出す~

会議の前までに、自分の意見に反対している人に対して、できる限り相手に納得してもらえるように意見交換を行い、また、疑問や批判的な意見に対しては、納得できる回答ができるように事前に準備をしておきます。入念な準備をすることにより、円滑な会議を進められ、目的達成への近道になるでしょう。

「批判や意見は勉強になる」というマインドを持てば、コンセンサスを取る良いモチベーションとなるでしょう。

「コンセンサス」を軽視した場合

お互いの認識が合っていない状態で仕事を進めると、時にトラブルに発展することがあります。適宜、当事者間でコンセンサスを取り、共通認識をもつことで、後々無駄な時間を使うことを回避することができます。

敵対的な相手にコンセンサスを得るにあたってのポイント

コンセンサスを得るには具体的にどのように行えば良いのでしょうか。

苦手な相手と親睦を深める

時には、あなたと考え方や価値観が異なり、苦手と感じる人もいることでしょう。そのようば場合は、エレベータ内などの業務から離れた場所で、お互いの趣味などについてプライベートな会話をしてみるのも良いでしょう。

お互いに相手から興味をもたれるような関係になることで、そうではない関係性の時と比べて、少なからず合意に向けてプラスに働くでしょう。

相手の立場・状況を知り、メリットを示す

相手は様々な理由により、あなたの考えに対し同調するのが難しいこともあります。そのような場合、相手にとって今よりもメリットをもたらす要素を示していくのが効果的です。根本的に考え方が違う場合は難しいですが、歩み寄りの心を見せることも大切です。

まとめ:「コンセンサス」はトラブル回避のための”保険”。地道な合意形成が成功への鍵

まとめ:「コンセンサス」はトラブル回避のための”保険”。地道な合意形成が成功への鍵

如何だったでしょうか。「コンセンサス」は業界などによって、多少ニュアンスが異なりますが、共通認識を持ち不安を取り除くという意味では共通のものになります。

仕事を進めるにあたり、関係者との間でコンセンサスを適宜取ることは時には面倒に感じることもあるかもしれません。しかしながら、共通認識(コンセンサス)を得ることは、後に起こり得るトラブルを回避するための ”保険” と考えると良いかもしれません。リスクが大きい仕事においては特に有効となります。そして、地道な合意形成が成功への鍵になるでしょう。

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