「グロス」の意味は?業界ごとや様々な場面での使われ方をご紹介!

「グロス」の意味は?業界ごとや様々な場面での使われ方をご紹介! ビジネスマナー

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「グロス」と聞くとどんな意味を連想するでしょうか。それを使う業界、場面によって意味が異なります。様々なシーンでの「グロス」の意味についていご紹介していきます。

グロスの意味、語源は?

「グロス」の大本の意味は英語の「gross」「gloss」「growth」の3つがあります。

  • 「gross」:総体の、全体の、全般的な
  • 「gloss」:光沢、つや
  • 「growth」:成長、発展、増大

以下でこれらの使い方を説明していきます。

「グロス」と一緒に使われる事が多い、「ネット」「マージン」の意味

ビジネスシーンで使われる「グロス」は、「ネット」「マージン」とセットで使われる事が大いでしょう。これらの単語の意味は以下になります。

  • グロス:総計(原価+手数料)
  • ネット:原価
  • マージン:手数料

「グロス」は、「原価」以外にかかった「手数料」なども含めた総計になります。

広告業界などのビジネスシーンで使う「グロス」

広告業界などのビジネスシーンで使う「グロス」

広告業界なので使われる「グロス」は広告代理店などへの手数料を含めた総額になります。

例えば、広告代理店がある企業Aから、広告の出稿、およびその後の運用を依頼されたとします。この場合の費用の内訳はこちらです。

企業Aが広告代理店に支払う出稿費用:10,000円
広告経由で成約に至った、企業Aの月の売上額(仮):200,000円
総額(①+②):210,000円

取引のグロス建て、ネット建ての違いは?

上記の例で言うと広告代理店が受け取る手数料(マージン)の決め方について、着目してみましょう。

手数料の決め方は「グロス建て」「ネット建て」の2種類があります。どちらの場合も広告代理店が得る手数料(マージン)を20%として、説明していきます。

「グロス建て」の場合

グロス建ての場合、広告代理店が得る手数料は、広告経由で成約に至った月の売上額+出稿費用も含めた”総額(グロス)”を基準に、その20%の額になります。

210,000円×0.2=42,000円

「ネット建て」の場合

ネット建ての場合、広告代理店が得る手数料は、広告経由で成約に至った月の売上額のみの ”(原価(ネット))” を基準に、その20%の額になります。

200,000円×0.2=40,000円

ネット建てで手数料を決めると、グロス建てと比べて、広告代理店が得る手数料が、2,000円少なくなってしまいます。

様々な場面で異なる「グロス」の使われ方

様々な場面で異なる「グロス」の使われ方

「グロス」の使われ方はビジネスシーン以外でも、様々な場面で身近に使われています。

不動産業界の「グロス(グロス面積)」は共用部分を含めた総面積

不動産業界でのグロス面積とは、共有部分も含めた総面積になります。

例えば、自社が入っているフロアに他の会社も入っており、トイレや給湯室が共用になっている場合、それらも含めた面積がグロス面積になります。

「グロス重量」とは袋などの梱包材の含めた重量

チューブ入りの接着剤を例に説明すると、チューブ全体の重さがグロスになり、接着材のみの重さが、純粋な重さNET(正味)になります。

マラソンでの「グロスタイム」は号砲が鳴ってから計測した総時間

マラソン大会などで、スタートの号砲が鳴ってからゴールラインまでの総時間です。

マラソン大会では短距離走とは事なり、非常に大勢の走者がスタートラインに集結することが一般的です。そのため、走者は号砲が鳴ってから、スタートラインをに着くまで、時間がかかってしまいます。

一方、純粋にスタートラインから計測した走者のゴールラインまでの時間を「ネットタイム」と言います。

ゴルフでの「グロススコア(総スコア)」はハンディを含めた総打数

ゴルフのルールは、基本的に18ホールを回ってプレーし、その中で球を入れるまでの合計打数がグロススコアになります。

18ホールの中には、難易度が高いコースがあり、そのようなコースでは、初心者に対してハンディが与えられ、集計の際に合計打数からその分の打数が引かれます。その引かれて残った打数をネット打数と言います。

数量の単位で、12ダースの意味

数量の単位でも使われます。1グロス=12ダース(144個)です。

化粧品での「グロス」はグロスリップ

化粧品で使われる「グロス(gloss)」は艶・光沢という意味です。グロスリップの略になります。唇に光沢を出すものになり、色を付ける口紅とは用途が異なります。

その他「グロス」が付いた専門用語

その他「グロス」が付いた専門用語

上記以外にも専門用語として使われています。以下の場合の「グロス(グロース)」はglowth(成長)の意味になります。

Web業界での「グロス(グロース)ハッカー」

Web業界で使われる専門用語です。「グロスハッカー」とは、明確な定義はないのですが、あるWebサービスを成長させる、またはその課題を解決させるため、マーケティングのみを行うのではなく、それらに関する幅広い知識、技術を持ち、現場で作業もできるスキルをもった人の事をを指します。

なぜ、わざわざこのような造語が作られたのかと思われますが、ある事柄をカテゴリー化・定義化し、世間に認知されることによって、その事柄が理解されやすくなり、また説明や使い安さが向上するという利点があるでしょう。

美容業界での「グロスファクター」

「グロスファクター」とは、細胞再生因子と呼ばれる細胞で、体内で生成されるタンパク質の一種です。皮膚の再生は、このフロスファクターの原動力によって新陳代謝が行われます。

GDP(国内総生産)

「GDP」は「Growth Domestic Production(グロス・ドメスティック・プロダクション)」の頭文字で、国内総生産を表します。分かりやすく言うと、一定期間に国内で生み出された付加価値(もうけ額)になります。

例えば、ある家電量販店が、テレビをメーカーから原価7万円で仕入れ、10万円でお客に販売するとします。その場合、家電量販店の儲け額は3万円となり、それが付加価値になります。そして、そういった日本中の儲け額の総計が国内総生産(GDP)になります。

まとめ:「グロス」の意味は3つの語源から意味を推測

まとめ:「グロス」の意味は3つの語源から

如何だったでしょうか。新たに知った使い方はありましたでしょうか。様々な「グロス」の使われ方についても予備知識としてもっていて日常生活に損は無いでしょう。今回ご説明してきたもの以外にも「グロス」がついた言葉を目にした際、3つの語源のどれに該当するのか推測してみください。

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