社会人になってから適切な睡眠時間を確保できていますか?「昨日もあまり眠れなかったから今日は早く寝よう。」と思っても、身についている生活サイクルを変えることは難しく、また同じぐらいの睡眠時間しか取れなかったという経験をしたことがある人は少なくないはずです。
では、社会人の平均睡眠時間や理想の睡眠時間はどれぐらいなのでしょうか?気になる実態や睡眠不足が招くリスク等についてまとめてみました。
社会人の平均睡眠時間
厚生労働省健康局の調査によると日本人の成人の6割が6時間以上8時間未満の睡眠時間となっています。また、8時間以上睡眠時間を確保している割合が2,5割、6時間未満が1,5割となっています。つまり平均睡眠時間が6時間未満の社会人は他の人と比べ平均睡眠時間が短いと言えます。
ちなみに休日の平均睡眠時間は8時間~9時間程となっており、休日にゆっくり寝るというのも成人の特徴となっています。
社会人の理想の睡眠時間
社会人の理想の睡眠時間は7時間とされています。7時間が良いとされる理由についてですが、睡眠中はレム睡眠と呼ばれる浅い眠りと、ノンレム睡眠と呼ばれる深い眠りを交互に繰り返しており、レム睡眠は朝方に向かうほど割合を増やしていきます。このレム睡眠が増えてくる特性によって徐々に眠りが浅くなってくるため自然と目を覚ます時間が7時間とされています。
逆に寝すぎてしまうとトータルで浅い睡眠の割合が増え、睡眠の質を下げることになってしまいますので気をつけましょう。
睡眠不足が招くリスク
次に睡眠不足が招くリスクについて紹介します。たかが睡眠不足だと思っていても、実は睡眠不足には様々な危険が潜んでいます。「睡眠不足が続いてもまだ若いから大丈夫。」と思っている方は特に要注意です。
免疫力の低下
睡眠の時間が適切に確保できないと、成長ホルモンの分泌がしっかりとされないため、免疫力が低下してしまいます。免疫力が低下してしまうと口内炎が出来やすくなったり、風邪をひきやすくなったり、ウイルスに感染しやすくなったりしてしまいます。
記憶力の低下
睡眠を適切に取ることは脳を若く保つことに繋がります。脳は睡眠時に記憶の整理を行うため、十分に睡眠をとる時間が確保されないと記憶の整理が出来なくなってしまいます。よく一夜漬けの勉強の効果が低いと言われるのは脳が整理されない状態でテストに臨むことになるからです。
肥満になりやすい
睡眠不足の時はレプチンというホルモンが減少し、グレリンというホルモンが増加します。レプチンは満腹感を得るホルモンで、グレリンは空腹を感じるホルモンです。つまり適切に睡眠時間を確保できていない人はレプチンが減少し、グレリンが増加することにより、食欲が増してしまい、結果的に肥満になりやすくなります。
精神状態が不安定になる
不安や緊張や恐怖と反応する脳の偏桃体は睡眠不足によって過剰に反応するようになります。いつもなら気にしない程度の些細な出来事でも不安に陥ってしまったり、気が立ってしまったりするのが特徴です。結果睡眠不足はストレスが溜まりやすくなり、精神状態が不安定になってしまいます。
病気のリスクが高まる
いくつか睡眠不足が招くリスクについて紹介いたしましたが、これらは病気の原因にもなり得ます。免疫力の低下は感染症、記憶力の低下はアルツハイマー型認知症、肥満は脂肪肝、精神状態が不安定になるとうつ病を発症しやすくなる等、たかが睡眠不足だと思っていた人も今一度自分の睡眠について見直してみてください。健康を保つためにも適切な睡眠時間を確保できるようにしましょう。
睡眠負債に要注意
「睡眠不足」ではなく「睡眠負債」という言葉をご存知でしょうか?2017年のユーキャン新語・流行語大賞のトップ10にも選ばれた言葉です。睡眠負債とは日頃より睡眠時間が足りていなく、睡眠不足が借金のように積み重なり、心身に悪影響を及ぼす状態の事を指します。
睡眠負債の一番の特徴は、睡眠不足と異なり「自覚」がないということです。故に、自分でも気づかない間に睡眠負債に陥ってる可能性があるので、非常に怖い病気です。また、仕事や生活の質を下げるにも関わらず「自覚」がないので、この病気によって自分のポテンシャルが下げられていることもあります。
- 仕事中に些細な判断ミスが多い
- ついムキになってしまい人と口論になることが多い
- 物忘れが多くタスク管理が上手に出来ていない
- 何事にもやる気が出ない
上記のような症状が当てはまった場合、自分の睡眠時間を見直してみてください。
なお、睡眠負債は前述した免疫力の低下が慢性的に続く状況なので、免疫細胞が癌細胞の増殖を抑えきれず、癌の発症リスクが高くなります。そのため、早い段階で自分の生活習慣を見直すことが大切です。
寝不足だと感じる人は生活習慣を見直そう
寝不足だと感じる人は自分の生活習慣を見直してみましょう。知らない間に睡眠の質を下げていたり、寝付きにくくしてしまったりしているかもしれません。
カフェイン・アルコールの過剰摂取に注意
アルコールの過剰摂取は良質な睡眠を取る事の妨げになると言われています。これはアルコールを分解するために寝ている途中にも体が活動状態になってしまい、レム睡眠の時間が増えてしまうことが原因です。お酒は適度な量を楽しむようにしましょう。
カフェインもアルコール同様過剰摂取は避けましょう。カフェインには交感神経を刺激する効果があります。交感神経は一般的に興奮状態の時に活発になる神経であり、結果的にカフェインの過剰摂取をすることで寝つきにくくなってしまいます。コーヒーだけではなく、緑茶や栄養ドリンクにもカフェインは含まれますので夕方以降は極力飲まないようにするべきです。
布団に入ってからのスマホ操作は避けるべき
就寝前に布団に入ってからスマホを操作するのが癖になっていませんか?スマホが放っているブルーライトと呼ばれる光線は人間が目視で見えるエネルギーの中で一番エネルギーが高いと言われており、暗い中でスマホを見続けていた場合確実に目が冴えてしまいます。何より布団でのスマホ操作をルーティンにするのはメリットがありません。布団は寝るためにあるということを忘れないようにしてください。
定期的に運動をする
運動には体温を上げる効果があり、この上がった体温が下がるときに眠気は訪れます。更に体が疲れているときはノンレム睡眠になりやすいため、寝つきを良くするという事と睡眠の質を上げるという事2つの意味で運動にはメリットがあります。寝つきが悪い人はウォーキングや筋トレを習慣にしてみてください。
寝つきが良くなる方法
「夜更かしすることに慣れていて、なかなか生活習慣を変えられない。」という人のために寝つきがよくなる方法をいくつか紹介します。
ストレッチ
ストレッチには血流を良くし体を温める効果や心の緊張を解く効果があります。特に仕事で使う筋肉を中心にストレッチを行う事で、翌日の朝の目覚めを良くすることも出来ます。1日10分程ストレッチに時間を使う事で寝つきの良さや睡眠の質を向上させることが可能なので是非試してみてください。
寝つきが良くなる食べ物
- 大豆
- 温かいお茶、ホットミルク、白湯等のホットドリンク
- キウイフルーツ
アロマを活用する
アロマの芳香成分は鼻から吸収された後、電気信号へと変化し、大脳辺縁系、視床下部等の脳の中枢部へ送り込まれます。アロマの香りが視床下部に直接働きかけることで、自律神経のバランスが整い身体の緊張がほぐれ、心身ともにリラックス出来る仕組みになっています。リラックスできる環境を整えるのも寝つきを良くする1つの手だと言えます。
まとめ
特に若い世代は軽視しがちな睡眠時間ですが、適切に確保していない生活が続けば恐ろしい病気にかかってしまったり、日中の生活に支障をきたしたりする可能性があります。夜無駄な時間を過ごしがちな人は1日でも早く自分の生活習慣を見直してみてください。適切な睡眠時間を確保することを習慣にし、健康的で有意義な生活を送ることを心がけましょう。
コメント