「〇〇以下」「〇〇未満」といった言葉を日常的にも聞いたり言ったりすることがあるのではないでしょうか。実際に「〇〇以下って〇〇を含むんだっけ?」「〇〇未満は〇〇を含んでたっけ?」など、たまに分からなくなることもあるでしょう。そこで今回は「以下」の意味や「未満」との違いについても説明していきたいと思います。
「以下」の意味について
「以下」の意味は、主に3つあり数量・程度・優劣等の比較でそれよりも下であることをさします。数量ではその数を含む物より下の数をいいます。また「程度」の部分では、「それより後に述べる事」の意味もさします。「以下の問いに答えよ」や「以下同文」など、後ろに記述された文章を示す場合に使用されます。
「以下」を用いるにあたって気をつけたい点が、「以下」がその基準を含むか含まないのかといった部分になります。実際に生活をしていても「以下ってその数を含むんだっけ?」と疑問に思うことも出てくると思います。実際に知らないと恥を書く場合もあるので今回はその点についても書いていこうと思います。
「以下」はその基準を含むのか?
結論から話すと「以下」はその基準を含みます。例として「10,000円以下の商品が割引対象」と表示されている商品があるとしたら、10,000円の商品は割引の対象になります。このように数字的に「〇〇以下」といった場合はその数字を含む扱いになります。
また、具体的な数量以外にも「以下」を使用する場合があります。例として「小学生以下の実力」「高校生以下レベル」等使われることもあります。これは、実力やそのレベルが小学生や高校生くらいしか持っていないという漠然とした表し方になります。
「未満」の意味について
「未満」は以下とは違い、その基準を含まないものの事をさします。「以下」がその基準を含むものに対して「未満」はその基準より下のものをさすことになります。分かりやすく例えると、未満の「未」には「いまだいたってない」という意味があります。「未完成」だと「まだ完成に至っていない」「未使用」だと「いまだ使用したことがない」といった意味になります。
また、未満の「満」の字には100%満たされている状態をさしています。なので「未満」という漢字は「100%満たされた状態に至っていない」といった状態をさします。つまり、対象となる数字自体は含まずにその数よりも少ないことを示していることになります。
「以下」と「未満」の違いについて
ここまで「以下」と「未満」の意味について書いてきました。「以下」はその基準を含む範囲の意味であり、「未満」はその基準の範囲を含まない意味になります。「以下」といわれた場合は含む、「未満」といわれた場合は含まないと頭の中に入れておくと、とっさに出てきたときにも対応することが可能でしょう。
また、「未満」で説明したように漢字の意味を頭の中に覚えておく方法も良いと思います。「未満」の漢字の意味を覚えておけば、「以下」は反対の意味を持つので、こちらも覚える方法としては良いと思います。
「以下」の類義語と「以下」を言い換えた文法
数量や順位、時間や距離などに関してある基準を含んでおりその基準よりも小さい範囲の事をさす。例:1時間以内に所定の位置に集合してください。
境界線を区切って、他と分けた領域の中にある事をさす。
例:領海の範囲内であれば何も問題はありません。
ある文章の後に書き記すこと。
例:先日会議前に共有した内容は下記に簡潔にまとめています。
後でそのことについて述べる事。
例:その件に関しましては、後述いたします。
「以下」を言い換えた時の意味として「一部のものが始まること、もしくは代表であるさま」といった意味があります。
始めに、開会宣言をしてもらいます。
最初に、国歌斉唱を行いたいと思います。
続いて、校長先生の言葉。
上記のように、式や話す人に対して物事が始まる際に「以下」の類義語である文法(始めに・最初に・続いて)が使われています。このように「以下」といった言葉を用いなくても言い換えれれる言葉もあるので頭に入れておくと便利でしょう。
「以下」を用いた文章例
前述では「以下」の代わりの言葉を用いた文章を紹介してきましたが、次は「以下」を用いた文章例を紹介していきたいと思います。
・今回お伝えしたい点は、以下3点になります。
・以下の条件を満たしている数字はどれか。解答せよ。
・以下の募集要項を満たしているスタッフ大募集!!!
以下には基準を含まないといった部分が大きいですが、文章にすると一文の下のものを指しているといった事を頭に入れておくと良いでしょう。
「以下」の対義語について
「以下」にも対義語が存在します。そこで「以下」の対義語について下記4つ紹介したいと思います。
数量や順位、時間や距離などに関してその基準よりも大きいことをさす。
例:この中から3つ以上ペアを作ってください。
境界線の外側の部分をさす。
例:今回起きた問題は想定していた部分の範囲外の事で対応できない。
ある文章の前に書いてある事。
例:ご契約内容に関しましては、上記内容とさせて頂きますのでご了承ください。
その文章よりも前に述べていることをさす。
例:〇〇の件に関しましては、前述した文章を参照ください。
「以下」をビジネスシーンで用いる場合
ビジネス上で「以下」を使う場合は、「数量・程度・優劣等の比較でそれよりも下であること」と「その事柄より後に述べる事」の2つに分けて使われます。例えば「数量・程度・優劣等の比較でそれよりも下であること」の場合「〇〇個以下でお願いします」や「今年度のWEB集客の予算は50万円以下に収めてください」と使われます。
「その事柄より後に述べる事」の場合「先日の会議の概要は以下の通りです」や「以下に本日の要点をおまとめしましたのでお手すきの際にご確認頂けますと幸いです」などと使われます。ビジネスシーンで「以下」を活用する際は正しい使い方をするよう心掛けましょう。
案外忘れがちな「以下」と「未満」
ここまで「以下」の意味や「未満」との違い、類義語や対義語について記述してきました。「以下」と「未満」については時折忘れてしまい、含むのか含まないのかといった疑問が出てくるので注意しましょう。「以下」について様々な事が学び知識になっていたらと思います。
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