お詫び電話で逆効果?取引先へ謝罪する前に知っておくべきこと

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取引先から、取引先の社内用のメールがあなたに誤送信されてきたとして、こんなお詫びの電話を受けてどう思いますか?

「先ほどお送りしたメールの件で、社内の別の部署に田中という同じ苗字の人がいまして、社内の田中に送るつもりが間違えてしまい、取り消し設定をしているつもりだったのですができていなかったようで、そのまま送信されてしまったようです。どうもすみません。」

この例は、謝罪の前に言い訳を言ったりなど、誠意が伝わらない「お詫び電話」の悪い例だと言えます。これではお詫びされても余計悪い印象を与えてしまうのではないでしょうか。

万が一ビジネスでミスをしてしまった場合、取引先へ悪い印象を与えないよう、正しい「お詫び電話」をマスターしておきましょう。

謝罪方法と適切なタイミング

土下座している人
謝罪を伝える方法は電話以外にもいくつかあります。それぞれ行うタイミングをみていきましょう。

電話

ミスの程度にもよりますが、それはミスに気付いた最初のアプローチが正しい電話のタイミングです。手紙・訪問は、謝罪が伝わるまでに時間がかかりますので、最初のアプローチとして適切ではありません。メールは、内容を考えていると相手がミスに気付いてから間が空いてしまう場合もあるので、電話のほうが適切です。また、直接声で気持ちを伝えられるので、より誠意ある謝罪になるといえるでしょう。

訪問

ミスが大きい場合は速やかに上司や社長と一緒に謝罪に伺うべきでしょう。出来る限り早めに対応することは誠意をみせるのに大切ですが、早く行かないとと焦ってしまうがために、先方の都合を聞かず突然訪問してしまうのはよくありません。その際はまず最初の電話でアポイントをとってから訪問しましょう。

手紙

会社としてミスをしっかり謝罪すべき不祥事のような場合は、別でお詫び状を作成して送りましょう。これも早めの対応が必要です。書面ではしっかり原因と今後の対応について示すようにしましょう。

メール

先方が電話対応できないとき、営業時間外にミスに気付いてしまってすぐに電話できないときなど、電話がすぐにできないときにメールしましょう。このときは「ご多忙のところお電話してしまい申し訳ございません」「夜分のところ申し訳ございません」などメールで連絡した理由を添えるといいでしょう。

最初のアプローチ電話を終えたあとに訪問やお詫びの手紙を送ったり、場合によって組み合わせることでより誠意ある謝罪にしましょう。

実際にミスに気づいてしまったときの謝罪フロー

謝罪している上司
ミスをしてしまったときどのようなフローで謝罪すればよいでしょうか。

対応は「社長か?上司か?自分か?」

ミスが発覚したらすぐにまずは直属の上司に報告しましょう。誰が対応するかはミスの度合いにもよります。

メールの誤送信であれば、まず基本的に最初の対応は自分で行うべきです。最初の対応をしたあとはミスの種類によって、上司や社長に対応をとってもらう必要があるかどうか慎重に考えましょう。自分のミスだからといって上司に報告しないことは、今後なにかあった際にトラブルになりかねませんので些細なミスでも必ず報告すべきです。

取引先へのお詫び電話で気を付けたいこと

失敗してしまったビジネスマン
お詫び電話をする際には以下のことに気を付けて行いましょう。

謝罪を最初に伝える

まずはミスをしてしまったことに対し、「ご迷惑おかけして申し訳ございません。」ということをしっかり伝えましょう。日本人は結論や重要なことを最初ではなく、最後に言ってしまう癖のある人が多いので、一番伝えないといけないこと=謝罪 を最初に伝えることを意識しましょう。最初に謝罪の言葉を伝えることで、ミスを認めしっかり謝罪する姿勢を相手に印象付けることができます。

言い訳をしない

一番避けたいのはあなたが謝っているつもりでもそれが相手に言い訳にしか聞こえないことです。どんなミスであれ、起こってしまったことには変わりありません。

最初挙げた例であれば「社内の違う部署に同じ苗字の田中がいること」や「取り消し設定をしていたつもりだった」などは、取引先にとっては関係ないことです。相手からすれば「社内向けのメールを誤送信してしまった」という事実は変わりません。相手にとっては単なる言い訳にしか聞こえず余計マイナスイメージを与えるお詫び電話となってしまいます。

また、自分のミスではないと他人のせいにしてしまうことも間違った例として挙げられます。たとえ、社内では他人のミスだったとしても、取引先にとってはこちら側がミスをしたことは事実です。個人的にだけでなく、会社の社員だという自覚を持ち、素直にそのミスをしてしまったことを謝罪しましょう。

今後の対応をしっかり話す

せっかく謝罪をしても今後同じミスをしてしまえば信頼を取り戻すことは難しくなるでしょう。取引先との関係を悪化させるような影響がないよう、次同じミスをしないためにどう対応するのか、ミスをした個人としても、会社としてもきちんと相手に示す必要があります。

例えば今回のような誤送信であれば、送る前に再度送信先の確認を行うこと、宛先をきちんと登録することや取り消し設定を行うことなど、改善案はいろいろ挙げられるでしょう。その改善案の中でシンプルに相手にわかりやすいものを伝えましょう。再度同じミスをしないための対応を説明することは「反省してくれているんだ」「もう同様のミスの心配はなさそうだ」と相手に思ってもらえることができます。

その他話し方で気を付けたいこと

相手に伝わりやすい話し方はこんなことに注意しましょう。

  • テンポ
  • 間                                    
  • 声の大きさ
  • 強調
  • 丁寧な言葉遣い

当たり前のことですが、これらは意外と人と話をするとき・お詫びするときに意識していないとできていないことです。

焦っていると早口になりがちなのでまずはゆっくり話すことを心がけましょう。
また、「すみません」はよく謝罪で使ってしまいがちなフレーズですが、これは相手側からすると表上で謝っているようにしか感じず、謝罪の際には使うべき言葉ではありません。「申し訳ございません」という正しい敬語で、誠意ある謝罪にしましょう。

今日から使える取引先へのお詫び電話での表現

「申し訳ございません」は正しい敬語ですが、多用しすぎてしまうと相手に謝罪の気持ちが薄い印象を与えてしまい、逆効果になってしまう場合もあります。電話していると焦りからすぐにそれ以外の謝罪の言葉が出てこなくなってしまいますので、事前に様々な謝罪フレーズを知っておくことも大事です。

知っておいて絶対に損はない今日から使えるお詫びフレーズをご紹介いたします。

  • お電話で恐れ入りますが、まずとにかくお詫びをと思いご連絡差し上げました
  • 心よりお詫び申し上げます
  • 深く反省しております
  • 今後は不手際がないように注意いたします
  • お詫びの言葉もありません
  • 配慮がたりておりませんでした
  • 至らぬ点があり、ご迷惑おかけいたしました
  • 二度とこのようなことがないよう十分注意してまいります
  • この度はお騒がせしました

謝罪の仕方をまとめた書籍もあるので、是非チェックしてみましょう。

■5つの基礎と6つの応用技でマスターできるうまい謝罪 / 取引先だけでなく、お客様や上司への謝罪の仕方も説明がありいろんなシーンで役に立つ本です。
■仕事がデキると言われている人が必ずおさえている謝罪・クレーム対応の鉄則 / ビジネス研修で評判の人気講師が謝罪、クレーム対応に特化して説明した本です。

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まとめ

お詫び電話というとなかなか気が重い方が多いと思います。しかし、万が一ミスをしてしまったときのお詫び電話は取引先からの信頼回復のために必要不可欠な対応です。

取引先が、あなたの会社、あなたと「これからもお取引していこう」と「もう関わりたくない」のどちらの印象を持つかは、あなたのお詫び電話の仕方で大きく変わってきます。大事なお客さんを失わないためにも、ミスによる影響を最小限に抑えるためにも正しいお詫び電話を理解しましょう。

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