学生から社会人になるときは、間違いなく人生の大きな転換期です。たとえアルバイト経験がある人でも、社会人生活は想像できないことばかりで、不安なことがない人のほうが少ないでしょう。
でもちょっと意識を変えるだけで社会人の不安を解消することはできるはずです。社会人になることに不安を抱いている方、まだ社会人に対して不安に思っている方は是非チェックしてください。
社会人になるうえで不安なこととその解消法~仕事編~
学生と環境が変わり、仕事においては特に不安がつきものです。みんながもっている仕事の不安と解決策をみていきましょう。
朝起きられるか
学生の頃は授業やバイトの時間が不定期で毎日同じ時間に起きることや、授業の出席に対する強制感も薄いゆえに、絶対に早起きをしないといけないことが少なかった人も多いのではないでしょうか。
社会人になれば大半の会社が朝決められた時間に出勤しなければならず、特に一人暮らしの人は不安が大きいはずです。
この社会人の不安を解消するためには・・・
まずは始業時間、通勤時間を考慮して起床時間を設定しましょう。人の脳が活性化するゴールデンタイムといわれる、起床より4時間後が午前中の仕事の時間になるように設定しましょう。
脳を同じ時間に慣れさせるために、社会人になる前には必ず1カ月ほど前から準備期間を設けましょう。また、社会人になったあとも休日に関係なく、可能な限り同じ時間に起きることを心がけましょう。
睡眠にはレム睡眠(深い眠り)とノンレム睡眠(浅い眠り)があります。眠りの深いときにアラームで起きることは脳が眠っているときに無理やり起こすことになるので目覚めが悪いです。
アプリを使えば、体の動きを察知し睡眠を計測することで、ノンレム睡眠(浅い眠り)のときにアラームを自動的に鳴らしてくれます。
- Sleep Meister
タレントの渡辺直美さんが愛用されていることでも話題のアプリ。
Sleep Meister – 睡眠サイクルアラームLite
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- Sleep Better
カフェイン、アルコール、ストレスなど、眠りに影響する行動も一緒に記録することができるのが特徴。
Runtastic Sleep Better 睡眠アプリ
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それでも不安な人は携帯以外でアラームを活用しましょう。携帯はマナーモード・サイレントモードに設定しそのままになってしまったり、電源が切れてしまったりというハプニングが発生する可能性もあります。念のために別の目覚まし時計を設定するのが無難です。
- セイコー目覚まし時計
少し値段が高いですが、超大音量のベル音がついているのが特徴のSEIKOの目覚まし時計です。本当に朝が苦手で不安な人におすすめです。
- CITIZEN目覚まし時計
デザインもおしゃれな目覚まし時計です。夜でも時計盤がみえるライト付きなのが特徴です。
眠りの質と朝の目覚めは大きく影響します。質の良い眠りで朝も快適に起きれるようにしましょう。
- 眠る前はベストな状態で。
⇒運動やストレッチ(ごはん後1時間、就寝の2時間以上前)
⇒入浴(就寝の1.5時間前)
⇒寝る前には温かい飲み物を飲む
このような順番で就寝までの時間を過ごすことを意識しましょう。
また、布団に入った後は携帯をいじるのはやめて、耳心地の良い音楽を聴くなどして気持ちを落ち着かせて寝るのがよいでしょう。睡眠時間についてまとめた記事もありますので、ベストな睡眠の知識を増やしましょう。
- 自分に合った寝具を使おう。
枕やマットレスがちがうだけで睡眠には大きく影響します。寝ているときは寝返り、発汗、体温低下などの変化があるため、その変化を妨げない機能(通気性・保温性・吸放湿性など)が備わったものがよいでしょう。
例えば、オーダーメイドで体に合わせて作ってくれるオーダーメイドの枕【マイまくら】や低反発の四層のマットレス【エムリリーハイブリッドマットレス】など、少々値ははりますが、目覚めの良い睡眠に自分のあった寝具を使うのは必須です。
- 朝日を浴びよう。
太陽には体内時計を整える働きがあります。普段日中オフィスで仕事をする人や夜が遅い人など体内時計が乱れている人は朝日を浴びることで体内時計を正常に戻すことが期待できます。
また、体内時計がリセットされることでその信号により眠りを促す睡眠ホルモンのメラトニンという成分の分泌が抑制されます。メラトニンは抑制されてから14~16時間後に再び分泌され始め、メラトニンの分泌量が増えるとその作用で深部体温が低下し眠くなります。朝日を浴びることでその日の夜に眠りやすい効果も生まれるのです。
仕事を覚えられるか
初めての仕事はわからないことばかりで、覚えられるかどうかは誰もが不安になります。でもはじめから仕事をバリバリこなせる人なんていません。
この社会人の不安を解消するためには・・・
物覚えが悪い、仕事ができないと思っている人もとにかく教わったことはメモをとり、覚える姿勢をみせましょう。そして、メモをとっていることで満足するのではなく、ちゃんと理解しているのか一日一回整理する時間をとりましょう。その際にわからなかったことはその日に解決しておくのがベストです。
本でも紹介されているように、メモをとる習慣は仕事の効率をもよくするようですので、是非活用してください。
職場の人間関係をうまく構築できるのか
「同僚に嫌われないか」「変な上司はいないか」「怒られたらどうしよう」など新しい環境は不安でいっぱいです。
この社会人の不安を解消するためには・・・
一番大事なのは挨拶です。まず朝出勤したときは「おはようございます。」、仕事中に話しかけるとき、廊下ですれ違うときや先に帰る人に対しては「お疲れ様です。」、先に退社するときは「お先に失礼します。」など、これさえやっておけば、はじめから印象が悪くなることはありません。
また、下記の4つのマナー(服装・敬語・時間・報連相)は最低限に覚えておくようにしましょう。どれも当たり前の社会人のマナーですが、ここができていれば大抵は心配する必要はありません。詳しくまとめた記事もありますので不安な人はおさらいしましょう。
- 服装
会社によって服装の社風は様々ですが、最初は悪い印象や誤解された印象を与えないように無難な格好が良いといえるでしょう。
- 敬語
学生同士ではあまり意識する機会のない敬語。いわゆるバイト用語など間違った敬語を使っている人も多いです。まずは基本的な敬語から覚え、とにかく丁寧な言葉遣いを意識しましょう。
丁寧な言葉を使うときにはクッション言葉も便利です。学生時代は使わないことも多いので、使えるクッション言葉をいくつか覚えておくとよいでしょう。
- 時間
遅刻をするのはもってのほかですが、上司やお客さんとの約束の期限を守れないのもNGです。万が一期限に遅れる場合は次に紹介する報連相も絶対に守りましょう。
- 報連相
報告・連絡・相談です。怒られるのではないかとこれらを怠ったり、自分の判断だけで勝手に物事を進めていくのはNGです。些細なことも最初のうちは特に注意しましょう。
それでもコミュニケーションが不安な人に呼んでほしいのがこちらの記事です。3つのマナーでぐんと人と関わるのが楽になります。
週に5回、8時間も一緒にいるので、職場での人間関係で悩むことは避けては通れないことかもしれません。可能であれば社内に「相談できる人」、外部に「愚痴を言える人」をつくることが大事です。愚痴はなにも解決しないただの愚痴にしかなりません。社内には愚痴を言える人よりも問題を相談し、解決に導いてくれる人をつくりましょう。
逆に問題とはいえないちょっとしたイライラや愚痴は外部の人に話をするとストレス発散になります。ただし、愚痴をいうときは会社の情報漏洩にあたることは家族であってもわきまえ、話す場所には十分注意しましょう。
夢(目標)がない
とりあえず就職活動はしたけれど、特にやりたい職業ではないところに就職が決まった、目標や将来の夢がなく焦りを感じている、そんな人もいるのではないでしょうか。
この社会人の不安を解消するためには・・・
社会人になったからやりたいことを決めないといけない、夢や目標を持たないといけないというわけではありません。もちろん、仕事をしていく中で見つかることもあります。
最初はとにかく積極的に行動することで新しい発見があり、視野が広がるかもしれません。「たくさんの先輩の営業についていく」「勧められた本を読んでみる」「会社の掃除リーダーになる」ちょっとしたことでもよいでしょう。
社会人で夢がないことは悪いことではありませんが、日々をより刺激的にするためには小さな目標を設定してみたらどうでしょうか。例えば、「月に5万円貯金をする」や、「新しい友達を100人作る」「残業時間を半分にする」とか、小さな目標を設定することで日々の頑張る活力になり、大きな目標ができるきっかけにもなるかもしれません。
社会人になるうえで不安なこととその解消法~プライベート編~
仕事だけではなく、プライベートへの不安もあるのではないでしょうか。ちょっとした意識で変われるので要チェックです。
プライベートは確保できるのか
8時間を週に5日、それだけでも拘束される時間が多いのに加え、残業や休日出勤があるのかも心配です。
この社会人の不安を解消するためには・・・
プライベートを確保できるかどうかは正直自分次第で決まります。もし、プライベートを確保したいと思っているなら、就職先は応募情報だけでなくしっかりリサーチしておくべきです。自分のやりたい職業と、プライベートを確保できる会社・職業は異なっている場合もあります。採用媒体にも記載はありますが、できれば社員の人に直接残業時間や休日出勤について聞くのが一番です。
会社の環境だけでなく、自分がどこまで仕事をするのか、きちんと意思をもつことが大事です。例えば、上司やお客さんに合わせて週明けにできる仕事を週末にしたり、アポイントを営業時間外に設定する人はプライベートを確保できない(確保しようとしていない)です。
プライベートは会社選びを間違えず、自分の意思をしっかりと持てばちゃんと確保できます。
金銭的なやりくりができるのか
地方から上京して一人暮らしをする人は特に不安に思うのがお金のことではないでしょうか。
この社会人の不安を解消するためには・・・
例えば、地方の2LDKの家賃が都内の1Kと同じ家賃の場合など、地方と都内では地価が違ったり、もらえる給料も違うので、都内に一人暮らしをした場合にどのぐらいお金が必要なのか、まずはしっかり把握しておくことが大事です。
1カ月の支出を想定すると、
光熱費:1万円
通信費:1万円
趣味・娯楽:2万円
食費:4万円
交際費:1万円
計:16万円
都内の新卒の月給の平均から手取りが18万円だとすると、これでやっと2万円の貯金できる計算になります。都内で一人暮らしをするとあまり贅沢はできません。
給料について知識がなく、思っていたより手元にもらえる給料は少なかったなんてこともありますので、事前に自分がどのぐらいお金がもらえるか調べておく必要があります。新社会人の年収についてまとめた記事もありますのでチェックしてみましょう。
学生時代の恋人とうまくやっていけるのか
学生時代から付き合っている人がいても、社会人になると環境が変わることで関係を維持できるか不安に思っている人もいるでしょう。
この社会人の不安を解消するためには・・・
忙しさや疲れのあまり次に会う日を決めないで、そのままお別れ・・・なんてこともあるかもしれません。不定期な休みの仕事の人はなかなか日程を決めることは難しいかもしれませんが、できるだけ次に会う日をその日に決め、会えない期間は「期間限定のあのイベントに行きたい」「テレビでみたご飯を食べに行きたい」など次に恋人と会ったらやりたいこと決めておくとよいでしょう。気分も上がりますし、マンネリ化も防げるでしょう。
2人の間に忙しさの差ができたり、会えない日が続いてしまい、別れにつながってしまうことも多いのではないでしょうか。会えない時間は趣味で気晴らしするのがおすすめです。趣味はストレス発散にも効果的ですので、相手に対する思いやりも自然と生まれてくるかもしれません。
まだ趣味がない人、趣味をどうやって探せばいいかわからない人におすすめの記事です。社会人からでもはじめられる自分に合った趣味をみつけてみましょう。
新しい出会いがあるのか(友達や恋人はできるのか)
社会人になると、職場という新しいコミュニティはできますが、仕事という枠の中にある以上、なかなか友達や恋人といった親しい関係になれる人は少ないかもしれません。また、職場に異性がいないという場合も多く、男女の出会い自体がない環境も多いです。
この社会人の不安を解消するためには・・・
社会人は自然に出会うことは少なくとも、出会える手段は意外とたくさんあります。
- 異業種交流会
いろんな業種の人たちとご飯を食べながらお話したり名刺交換をしたりする会です。交流会の種類にはイベント色の強いフランクなものから経営者が集まる本格的なものまでさまざまあります。社会人ならではの出会いの場といえるでしょう。
- 趣味コン
企業が企画・開催する大規模な合コンを街コンといいます。趣味コンは街コンのひとつで、趣味をテーマに開催されます。参加条件が社会人や年齢で区切られていることも多く、自分の同世代や趣味の合う人と出会える可能性が高いです。
- 習い事
社会人からでもはじめられる習い事はたくさんあります。平日の夜や土日プランのようなものもあるので自分の仕事にあわせて通うことができます。同じことをする仲間ができるので、気軽に話すことができます。特に団体スポーツ(サッカー・バレー・バスケ・野球)などは出会える人数も多いですし、チーム戦なので仲良くなれる可能性も高いでしょう。
その他にも社会人に人気の習い事ランキングをまとめた記事もあります。自分の気になる習い事を探してみてください。
積極的に参加することで、出会いの輪はどんどん広がっていきます。友達や恋人ではなくても、ビジネスに繋がることもあるかもしれませんし、いろんな人と出会うことでこれまで出会えなかった価値観に触れることもできます。
その他友達がほしい社会人に向けての記事も気になる方はみてみましょう。
その不安が精神病の可能性も?
社会人の不安があることは自然なことですが、ひどい場合はただの不安や緊張ではなく、精神病の可能性もあります。
社会不安障害とは?
社会不安障害とはSAD(Social Anxiety Disorder)ともよばれ、特定の状況や人前でなにかをするときに緊張で汗がとまらなくなる、顔が赤くなる、手足が震える、めまいを感じるなど身体的な症状に加え、不安や緊張だけでなく恐怖を感じる精神的な病気です。
原因
自分が弱い性格だと思って病気と認識できない人が多いですが、これは弱いからではありません。まじめで責任感が強い人や、心配性や完璧主義の人が多くかかるといわれている他、脳内の情報伝達信号が乱れていることも原因として挙げられます。精神を安定させる「セロトニン」というが通常より少なく、不安を誘発させているといわれています。
治療法
病院では治療には薬の服用と精神療法(カウンセリング)を行いますが、まずは本人が病気ということを認識する必要があります。症状がでるような仕事は無理し続けるのはやめましょう。また、とにかく日常生活をできるだけリラックスして送ることが大切です。そのためには周りの人に病気ということを理解してもらうことが大事です。
嫌なことだけじゃない!社会人のメリット
社会人というとマイナスなことばかり想像してしまいがちですが、メリットもたくさんあります。
経験が身につく
なんといっても学生では得られない経験が身につくことがいえるでしょう。例えば、事務であればExcelをはじめとするパソコン業務、営業であればお客さんとの対応力、技術職であれば技術そのものを学ぶことができます。これらが身につくことで、いろんなことに挑戦できたり、達成感を得ることができるはずです。
多様な価値観に触れられる
様々な業種の人や、学生のころにはなかなか関わる機会のない経営者にも出会えることがあります。例えば、頑張っている人の話を聞いていると刺激を受けて頑張ろうという気持ちになれたり、経営者の話を聞いて独立への憧れを持ったり、自分の知らない価値観を知ることは想像以上の刺激になるでしょう。
経済力が上がる
学生はアルバイトをしてもせいぜい8~10万円ほどしか稼げませんが、正社員ともなればその約2倍はひと月に使えることになります。例えば、贅沢なご飯を食べに行ったり、エステやサロンにいって自分磨きをしたり、タクシーを使うのも気軽にできるのは嬉しいものです。
頑張り次第で車やマイホームを買うのも夢じゃないです。どのぐらいの給与があればどんなことができるのか、先ほども紹介した新社会人の年収についてまとめた記事をみてみると夢が膨らみます。
まとめ
社会人は学生のときと環境が変わったり、責任感が生まれたり、不安なことがあるのはだれしもが同じです。でも仕事は生きていくうえで避けては通れません。せっかく働くなら、仕事もプライベートも楽しく充実できるような社会人になれるよう、その不安をちょっとした意識で変えてみませんか?
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